タンデムの運転テクニック

タンデムのやり方

タンデム運転、つまりバイクの二人乗りをする前に、ライダー自身が安定してバイクを操れることが大前提です。
バイクの重心が後方に移るため、一人で運転するときとは異なるバランス感覚が必要になります。

また、運転を始める前の同乗者とのコミュニケーションも重要です。
乗るときの手順、ホールドの方法、予定ルート、合図の仕方など、具体的な話をしておくと道中を安全に楽めます。
急な動きや大きな体重移動はバランスを崩しやすいので、同乗者にはできるだけ動きを小さく、かつスムーズにするよう伝えておきましょう。

スタートする際には、クラッチとアクセルの操作がふだんと異なることを意識する必要があります。
重量が増えるため、より滑らかに、少しずつクラッチをつなぎながらアクセルを開けていくことが大切です。
同様に、ブレーキをかける際もふだんより早めに反応して、ゆっくり力を加えるように心がけましょう。

コーナリングでは、バイクの傾斜をコントロールするために体重移動が鍵を握ります。
ライダーと同乗者が同じ方向に体を傾けることで、スムーズに曲がることが可能です。
このとき、同乗者にはバイクと一体感を持ってもらうように伝え、曲がる方向に自然に体を傾けてもらうとよいでしょう。

タンデムのポイント

タンデムではバイクが不安定になりがちですので、特に乗り降りの際には注意してください。
同乗者が乗る際は、バイクの左側から乗ることが一般的です。
ライダーはバイクを安定させるために、ブレーキをしっかりかけておきます。

また、運転中の体重配分もタンデムでは大きなポイントです。
ライダーと同乗者の体重が適切に分散されていないと、バイクは前後や左右に不安定になりやすくなります。
特にブレーキング時には体重が前に移動するため、同乗者にはできるだけバイクの中心に体重を置くよう伝え、急な重心の移動がないようにしましょう。

タンデムをする前に気をつけること

タンデムの前に、まずそのバイクがタンデムが可能な車種であることを確認する必要があります。
50cc以下のバイクではタンデムは禁止ですし、それ以上の排気量のバイクであっても、メーカーによってはタンデムに対応していないモデルがあります。
事前にバイクの登録証や取扱説明書で確認しておいてください。

また、タンデム可能なバイクでも、運転免許証を取得した期間によっては同乗者を乗せることができません。
日本では普通自動二輪免許を取得してから1年間は、他人を同乗させることが禁止されています。

実際にタンデムする際は同乗者の安全装備にも注意が必要で、同乗者にもヘルメットの着用が義務付けられています。
またヘルメットだけでなく、可能であれば保護服やグローブ、プロテクターの着用もおすすめします。
特に子供と二人乗りする際には、十分な注意が必要です。