盗難防止対策の基礎知識

盗難防止アイテム

平成28年度中に出された自動二輪車の盗難届は約2万4千件にもおよびます。
ちなみに同じ平成28年度中の自動車の盗難届の件数は約1万1千件であることから、単純に計算してバイクは自動車の二倍盗難にあうリスクがあるということです。
もう一つ付け加えると、平成28年度中の自動二輪車の販売数は全国で約11万台であり、毎年新車として販売されているバイクの数の約1/5程度が盗まれていることにもなってしまいます。

ここ10年前くらいからバイクの窃盗は深刻化してきていますが、社会的に危険が認知されるようになったことでここ数年は減少傾向にはあります。
しかしそれでも毎年の盗難件数は見過ごせないレベルでとどまっているため、バイクオーナー一人ひとりが自衛の意識を持って管理をしていく必要があるのです。

バイクの盗難についてのデータでもう一つ衝撃的なのが、一度盗難されたバイクが持ち主のもとに返還される確率は盗難届の1~2割程度しかありません。
盗まれてからのことを考えるよりも、まずはしっかり防衛対策をしていくということが大切でしょう。
そのように考えると、バイクを購入したときには盗難防止アイテムの取り付けを必ずしておくべきです。

バイクの盗難防止グッズとして、まず最も一般的なのが車輪をロックする器具です。
ロックチェーンにはいくつか種類がありますが、大きく分類すると「チェーンロック」「ディスクロック」「アンカーロック」といったものがあります。

チェーンロックは最も手軽で安価に購入をすることができるアイテムですが、ただつけて置くだけでは簡単に工具で切断したり、本体ごと持ち上げてトラックで運び出されてしまう危険があります。
ロックはバイク本体にもハンドルロックがついていますが、より確実に防犯をするのであれば複数のロックをつけましょう。

盗難防止装置

次に盗難防止アイテムの定番となっているのが「盗難防止アラーム」です。
こちらは自分で簡単に取り付けることができる電装機器の一つで、正常な起動方法以外の操作をバイクに加えようとすると大音量でブザーが鳴ります。

エンジンスターターと一体になったイモビライザーアラームもあり、こちらはバイク新車に最初から搭載されていることも多くなっています。

バイクカバー

もう一つ防犯グッズとしておすすめをしたいのがバイクカバーです。
バイクカバーはすっぽりとバイク全体を覆うシートのようなものですが、これをすることにより風雨からバイクを守り、外からバイクの様子を見えにくくするという効果があります。

近年のバイク窃盗の手口は、まず先に下見をして高く売れるバイクを物色してから実際に盗みに入るという方法をしているので、外から目につきにくくするカバーは大変有効です。