バイク用バッテリーの容量について
自動車やバイクの内部には数多くの電装機器が設置されていますが、その動力源となっているのがバッテリーです。
バッテリーは携帯電話の電池同様に内部に電力を貯めておき、必要に応じて使っていきます。
普通の電池の場合は使用をすれば次第に減っていきますが、バイクや自動車に搭載されているバッテリーの場合、その内部で使用された電力は走行中に発電機によって再び作られ蓄電する仕組みです。
そのため普通の電池とは構造が異なっており、特殊なバッテリー液を使った構造をしているのです。
バイクに使用されているバッテリーにはいくつか種類がありますが、ほとんどの車種で採用されているのが「12AH」という規格です。
この「12AH」というのは「Ampare Hour」のことで、バッテリー容量の単位のことをいいます。
バイクに使用されている形式のバッテリーは10時間率という独自の計算方法をしていることから、バイク内部の電装に適した形式として規格になっているのです。
ただし全てのバイクでこの容量が使用されているわけではなく、どの電力を持つバッテリーが適しているかはメーカーからの公表データによります。
またバッテリーにはいくつかの形式があり、基本的には純正品以外の方式のものを使用すると電力規格の違いから故障のもとになってしまう危険があります。
バッテリーは通常の使用方法であれば蓄電を繰り返しながら使用ができますが、長期間放置をしていたり、急激に多くの電力を消費した場合には交換の必要がありますので、きちんと正しい規格のものを使用してください。
種類の違い
現在オートバイ用のバッテリーとして採用されているものとして「開放式」と「VRLA(制御弁式)」があります。
以前まではバイクのバッテリーといえば開放型が主流となっていたのですが、ここ近年ではメンテナンスのしやすさやサイズの小型化という事情もあり「制御弁式」の方が主流になってきました。
どちらの形式のバッテリーであるかは、そのバッテリーに記載されている記号によって判別可能です。
標準の開放型バッテリーの型番は「12N12A-4A-1」といったように冒頭に電圧(V)数が表示されます。
これが制御弁式となると「YTX7L-BS」といったように「VRLA」形式であることを示す記号がつけられています。
注意したいのが、高性能開放型バッテリーの場合は「YB10L-A2」といったようにVRLAとは異なる記号がつけられているということなので、もし不安であれば自分で交換などはせず整備士の人に相談をしてみてください。
バッテリーの寿命は平均2~3年とされていますが、近年の新車では電装機器の使用割合が高くなっていることから交換時期が早まる傾向があります。
交換をお店で依頼するとバッテリー本体の価格(1万円程度)に加えて数千円の工賃がかかるでしょう。