単気筒とは
バイクのエンジンの規格を示す言葉でよく登場するものが「単気筒」です。
「単気筒」というのは正確には単気筒エンジンのことをいい、エンジンの内部に使用されているシリンダーの数が一つだけのものをそのように呼ばれます。
逆に言うとシリンダーの数が増えていくことで、「2気筒」「4気筒」といった数字になっていき、多いものになると「12気筒」といったものまであります。
よく勘違いされているのが、気筒数が上がって行くほど排気量が高く大きなバイクになっていくということで、実際には単気筒エンジンが採用されている大型バイクも数多く存在しているのです。
バイクのパワーを決定づけるのはシリンダーの数というよりも配列の方が重要で、直列やV字型、水平対向などがありますので、どういった組み合わせをしているかというところにそのバイクの個性があると言えます。
それを踏まえた上で単気筒エンジンのメリットとデメリットについて説明していくと、まず優れた点としてはシリンダーが一つしかないということで、非常に整備がしやすいことが挙げられます。
内部の構造に使用されている部品が単純に少ないので、燃料に対して動くパーツが少ないことから燃費性能もよく、消耗部品も少なくてすむという多くのメリットがあります。
ただ一方で1つのみのシリンダーで大きな動力を作り出そうとすることから爆発による騒音が大きく、加速をするまで時間がかかるということがデメリットとして挙げられるでしょう。
実際に単気筒エンジンが採用されている有名車種としてはHondaのスーパーカブ50やカワサキのエストレヤ、HondaのGN250クラブマンといったものがあります。
直列2気筒とは
直列二気筒エンジンは、単気筒と異なり、シリンダーが2つついているところに大きな特徴があります。
パワーに優れた単気筒と、加速に優れた4気筒の中間の性能をもつエンジンとよく表現されており、海外メーカーのバイクに多く見られるタイプです。
同じ2気筒エンジンにもメーカーごとの個性が現れており、シリンダーを同配置するかによりバイクの外観も大きく変化してきます。
直列二気筒を採用しているバイクの代表的なものとしては、カワサキのNinja250、Ninja400が最も代表的ですが、他にもスズキのスカイウェイブやHondaのCBR250RRなど人気車種もあります。
直列4気筒とは
直列4気筒になると内部のシリンダー数が4つに増えるので、なめらかな回転からの加速をしていくことができます。
現在自動車用エンジンとして最も多く採用されている形式であり、小型車から大型車まで幅広く使える汎用性のある規格です。
4つという部品のバランスがよいということもあって使い勝手がよく、安定的な走行がしやすいというメリットがあります。
具体的な車種としてはHondaのCB400、カワサキのZ900、スズキのGSX-R1000Rなどスポーツタイプに目立ちます。